電車TOP私鉄 → 多角経営

多角経営

大手、中小を問わず、大部分の私鉄はなんらかの兼業部門をもち、系列企業をその勢力下にもっています。
私鉄の兼業、系列企業の多くは鉄道業と補完関係にあり、鉄道旅客をその顧客にする一方で、鉄道の旅客誘致に貢献しています。
これら事業の営業範囲はおもに自社の鉄道沿線であり、そこでは私鉄は地域コンツェルンを形成しています。
代表的な事業は、自動車輸送(バス、タクシー)業、不動産業、百貨店・スーパーマーケットなどの小売業、遊園地などの観光・レジャー業、宿泊業です。
ターミナル駅に百貨店やホテルをもち、郊外で宅地開発や観光開発を行い、駅までのアクセスにバス、タクシーをもつというのが典型的な私鉄の姿です。
大手私鉄15社平均で、直営の兼業部門だけをとっても、兼業収入が鉄道からの収入に匹敵しています。
地方中小私鉄では、鉄道部門の全収入に占める割合はさらに小さく実質的にはバス事業者といえるところが多いです。
そのなかで第三セクター私鉄は、兼業の比重が小さく系列企業も少ないです。